執事 無垢品宗生
檀信徒の皆さまこんにちは。いきなり本題ですが近頃、「散骨」という言葉を耳にされる方も多いかと思います。「散骨」以外にも従来のお墓に納めるだけではない、さまざまな埋葬方法が浸透しつつあるように感じています。
そのなかでも「樹木葬」や、「海洋散骨」はその筆頭に思い浮かぶのではないでしょうか。
五百羅漢寺としては霊廟を販売していることもあり、積極的に「樹木葬」や「海洋散骨」を推進している立場ではないのですが、これだけ世間に認知されている埋葬方法を知らない、では済まされないと常々思っていました。そこへ海洋散骨を手掛けておられる「ブルーオーシャンセレモニー」様から散骨前の船上での仏式の法要のご縁を頂いたのです。
実は私、子供のころから乗り物酔いが激しく、船酔いするおそれがありましたので下見も兼ねて「散骨体験クルーズ」に参加させていただくことに致しました。
8月4日13時いよいよ朝潮桟橋より出航です。まず船内で代表と船長のご挨拶の後、当日のプログラム紹介です。京浜運河にてお別れの儀式を行うこと、羽田空港沖にて散骨を行うこと、お骨の代用品として塩をまくことなどを説明されます。
往路の道のりは心配された船酔いもなく、クルージングを満喫しました。特に2階のデッキは風が爽快で、かきあげる髪の毛がないのが残念なくらいでした。
出港して30分経ったあたりで船内にて献花やメモリアルムービーなどでお別れ会を行い、故人に宛てたメッセージカード「おくり鳩」なるものにも事前に記入致しました。
そしてついに14時ころ散骨ポイントに到着。エンジンを止め、波の揺れを感じながら散骨式が開始です。1階後部デッキより、お骨に見立てた塩入りの水溶性の紙パックと「おくり鳩」を海面にお供えします。さらに手向けの花びらも撒き、思い思いにお別れをします。全員が散骨後、2階に移動し10回の鐘の音を聴きながら黙とう、最後に散骨ポイントを船で3周して閉会となります。ちなみに散骨ポイントでエンジンが止まった瞬間に私だけ船酔いしましたが、親切な同乗者の方に酔い止め薬を頂き、無事回復することが出来ました。
復路はお台場海浜公園沖にてデザートブッフェが提供され、歓談しながらの質疑応答が行われ16時に帰港。様々な思いや疑問を参加者の方々から伺い、今後の葬送を再考する有意義な3時間を過ごすことが出来ました。
この散骨体験はどなたでも参加できます。「百聞は一見に如かず」。
※おかげさまで本番当日は船酔いもせず、良い緊張感のなかで法要を厳修致しました。
「一経入魂」。
お申し込み・問合せ「ブルーオーシャンセレモニー」
電話 0120-364-352
前住職 佐山拓郎(第40世 平成26年~令和3年)
昭和のある年の秋彼岸、東京下町の小さなお寺で生まれる。
前職はサラリーマン。縁あって目黒の羅漢寺の住職となる。
執事 福田 貴宏
現住職 無垢品 宗生(第40世 令和3年 晋山)
縁を大切にしたいと人気声優と手紙のやりとりを続け、
今年の1月には彼らが司会を務めるラジオ番組にも出演する。
執事 堀 研心